Liar Game 〜1×5〜
第5章 罠
櫻井「この間のオフの日、買い物に出かけた時にね…帽子もメガネもマスクもしていなくて…ありのままの姿をさらけ出している涼野くんがいた。」
大野「えっ変装してないってこと?」
櫻井「うん、変装してないってこと自体あり得ないよね。」
大野「そうだな…」
大抵の芸能人は絡まれるのが嫌だから変装する。
俺だって帽子とマスクは必需品。
櫻井「俺がびっくりしたのはそこじゃなくて…涼野くん一般人と楽しくしゃべってたんだよね。」
大野「しゃべってた?」
櫻井「そう、声かけられたら普通握手とかしたとしてもすぐその場から立ち去るでしょ?」
櫻井「でも涼野くんって、声かけられたら嬉しそうにその人と会話していたんだよね。」
櫻井「その時の涼野くんがさ…すっげぇ楽しそうに笑っててさ……」
大野「…で、惚れたの?」
櫻井「うん、惚れた。」
大野「そうかぁ〜惚れちまったか!」
櫻井「惚れちまったよ〜智くん。」
大野「で?どうすんの?告白すんの?」
櫻井「まさか、告白したら振られて嫌われるのが目に見えてるよ。」
大野「じゃあどうするんだよ?」
櫻井「涼野くんが俺を好きになるようにする。」
大野「は?」
櫻井「涼野くんが俺のこと好きになってくれたら告白しやすいでしょ?」
大野「そりゃそうだけど…どうやって好きにさせるんだよ?」
櫻井「そうだなぁ〜…とりあえず夜会の時に涼野くんにアプローチする。」
大野「アプローチ?」
櫻井「そう、俺実際に家事とか全然じゃん?世話好きの涼野くんにそういう話を吹きかけるんだよ。」
櫻井「そうすれば、涼野くんは俺に世話を焼いてくれるはず。」
大野「なるほどな…」
櫻井「そこで徐々に堕としていくってわけ。」
大野「おぉ…さすが翔くんだな。」