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Liar Game 〜1×5〜

第5章 罠



約束時間よりちょっと遅れて上野駅に着いたけど、松本さんの姿はなかった。


聖輝「……。」


『ニノに嫌われてるよ?』


どうしてさっきそんなこと……


さっき言われた言葉が気になって仕方がない。


聖輝「ハァ……」


もし本当に二宮さんに嫌われているなら…どんな顔して二宮さんと会えばいいの…?


松本「涼野くん。」


聖輝「あっ松本さん!」


松本「ごめんね、遅くなって…行こっか。」


聖輝「はっはい…」


僕は松本さんの車に乗って、お店に向かった。


松本「ごめんね…この辺ちょっと渋滞してて来るの遅くなっちゃった。」


聖輝「いっいえいえ!全然大丈夫ですよ!」


松本「かずは先にお店いるって。」


聖輝「そっそうですか…」


松本「うん、今日仕事別だったから。」


『ニノに嫌われてるよ?』


どうしよう…会うのが怖い……


聖輝「……。」


松本「緊張してる?」


聖輝「えっ?あっはっはい…」


松本「ふふっ大丈夫だよ、かず人懐っこいから。」


聖輝「そっそうなんですか?」


松本「うん、意外と甘えん坊なところあるから。」


聖輝「へっへぇ…」


どっちかっていうとサバサバしてるイメージが強いけど…


いや、むしろ嫌いな人にはとことん冷たそうな…


きっと僕に対しても……

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