テキストサイズ

Liar Game 〜1×5〜

第7章 依存



翔さんの浮気疑惑…心当たりがある。


あることを境に翔さんの口から亜希ちゃんの話が出てこなくなった。


それは、涼野くんと翔さんが初めて共演したこと。


翔さんの口からは涼野くんの話がほとんどで、いつの間にか亜希ちゃんの話題は消えていた。


そして、この間初めて涼野くんと2人でご飯食べに行った時、


涼野くんの耳の裏についていたキスマーク。


あれはきっと翔さんがつけたものだろう。


だってあの時、翔さんの名前を出した途端、ビクッて身体を震わせていたから。


あの時はあんまり深く考えなかったけど…


今日亜希ちゃんの話を聞いて疑惑は深まっていった。


翔さんの胸に付いていたキスマーク。


あれはもしかしたら…涼野くんが付けたものかもしれない。


まさか…翔さんと涼野くんが…


いや違う、そんなわけない。


だって2人は…同じ事務所の先輩後輩で…それ以前に……


2人とも男だ。


男同士がそんな関係に発展すること…


ましてやあの真面目な翔さんと謙虚な涼野くんが?


あるわけない。


あの2人に限ってそんなこと……


松本「…聞くしか…ないよな……」


一度疑問に思ったことはとことん追求しないと気が済まない。


でも、どっちから話を聞くべきか。


翔さんは頭がいいから上手いことはぐらかしてくるかもしれない。


涼野くんは問い詰めたら吐いてくれると思うけど…その後、涼野くん自身が壊れないか怖い。


松本「ハァ…」


でも、亜希ちゃんの為にも早めに解決しないといけないよな…


松本「…よし、次の収録の時、翔さんに話してみるか。」


俺はリビングの電気を消して、ソファに寝転んで眠りについた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ