Liar Game 〜1×5〜
第7章 依存
〜二宮side〜
ポリテロフィリア。
日本語で言うと過剰愛好。
多くの人数との連続する性行為や、何度も性行為を繰り返すことに快感を得る性癖のこと。
俺がポリテロフィリア…セックス依存症に目覚めたきっかけは3年前のこと。
映画の撮影で一緒に仕事をしたディレクターと飲みに行った時、意気投合して俺の家で飲み直し。
2人とも酔い潰れて、その勢いでヤった。
男同士だし、ディレクターには妻子がいたし…
本来ならこれっきりで終わるべきなのに…
俺は目覚めてしまった。
男とのセックスの気持ちよさに。
初めて受け身になって、セックスがこんなに気持ちいいものだとは思わなかった。
女はこんなに気持ちいい体験をしていたのか……
俺の中でいつの間にかもう1人の和也が生まれた。
それは、女のようにふるまって、激しく相手にセックスを求める淫乱娘。
それがきっかけで女とセックスすることができなくなり、俺はほぼ毎日男と身体を重ねる。
俺はセックス依存症に陥った……
「和也…可愛いよ…」
二宮「ねぇ…もっと抱いて…?」
「悪い…ちょっと休ませてくれ…」
二宮「分かった……」
足りない…
全然足りない。
もっとしてほしい…
もっと俺を愛して…?
〜♪♪♪
「…ハァ……」
ピッ
「もしもし?…今日は残業だからそのまま後輩の家に泊まる。」
「うん…うん…分かってるって、じゃあ。」
ピッ
二宮「…奥さん…?」
「あぁ…いちいち連絡してくるんだよ…」
二宮「仕方ないって…新婚なんだから…」
「ハァ…結婚に憧れてたけど、いざ結婚するといろいろ面倒なんだよな…」
二宮「へぇ…贅沢な悩み。」
「そうか?」
二宮「だって俺…結婚できないから…」
男に依存している時点で結婚なんて諦めている。
いや、むしろ結婚願望そのものが俺の中から消えた。
「和也…」
二宮「んっ…はぁっ…ん…」
「愛してるよ…和也……」
二宮「んっ…俺も…愛してる…」
セックスはやめられない。
やめられない……