Liar Game 〜1×5〜
第9章 心情
二宮「チッ…あのバカにタクシー代請求すればよかった…」
聖輝「……。」
二宮「お前ん家ってここから近いの?」
聖輝「いっいえ…タクシーで30分はかかります…」
二宮「ふーん…」
まだかなぁ…タクシー…
二宮「なぁ、これから俺ん家に寄らない?」
聖輝「えっ?」
二宮「俺ん家ここから15分くらいだから。」
聖輝「いっ行きませんよ!何言ってるんですか…」
二宮「心配すんなって、変なことしねぇから。」
聖輝「だっだとしても…行きませんよ…」
二宮「ふーん…翔ちゃんに依存してるんだ…」
聖輝「依存…?」
二宮「だってそうだろ?あんなに電話やLINEしまくってるんだから…」
聖輝「そっそれは…」
二宮「やめときな、あの人と一緒にいてもお前が傷つくだけ。」
聖輝「でっでも…」
二宮「それに翔ちゃんには彼女がいる。」
聖輝「?!」
二宮「男のお前を本気で好きになったりはしない。」
二宮「だってあの人、真面目だから。」
聖輝「……。」
そうだ…櫻井さんには彼女がいる。
彼女がいる人が僕のこと…本気で相手にするわけがない。
考えたら分かることなのに…
それなのに……
二宮「その点俺には彼女はいないし、女にも興味がない。」
二宮「付き合うなら俺を選んだ方が的確だと思うけど?」
聖輝「…僕には…好きな人がいますから……」
二宮「はぁ?まだあいつのこと」
聖輝「違います!!」
二宮「!?」
聖輝「僕には…別に好きな人がいます…」
二宮「……へぇ…あいつ以外に…?」
聖輝「……僕電車で帰ります…」
僕は早歩きでその場を去った。
そうだ…僕…何の為に芸能界に入ったんだ…
憧れのあの人に会う為だよ…
聖輝「松本さん……」