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Liar Game 〜1×5〜

第11章 糸



〜櫻井side〜


確信した。


涼野くんは俺に完全に惚れている。


聖輝『…優しくて…カッコよくて…僕が辛い時にはいつもそばにいてくれる人…』


まさに俺のことじゃん。


優しくてカッコいい奴なら世の中いくらでもいる。


でも、きみが泣いている時にそばにいたのは俺だけ。


つまり、きみの好きな人は俺だってことだね。


いやぁ〜こんなに上手くいくなんて。


俺の強運が強すぎて怖いくらいだよ。


聖輝「このデザートすごく美味しいですね!」


櫻井「涼野くんの為に特別に作ってもらったんだよ。」


聖輝「えっ?」


櫻井「涼野くんと過ごす1日1日を特別にしたくて…」


聖輝「特別……」


俺は見逃さなかった。


特別という言葉を聞いた時、目を逸らしたきみを。


あぁ…可愛い…


特別って言われて急に恥ずかしくなって俺から目を逸らしたんだね。


何て分かりやすい子なんだろうか。


櫻井「ふふっ」


聖輝「えっ?」


櫻井「いや、何でもない。」


ついつい、笑みがこぼれてしまった。


想い続けてきたこの気持ちが…


俺の本当の目的が…


もうすぐ達成されるから。

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