Liar Game 〜1×5〜
第12章 悪魔VS悪魔
〜櫻井side〜
朝6時。
朝から仕事がある為、俺はすぐにベッドから起き上がる。
隣には仮の彼女がスヤスヤと眠っている。
起こさないようにそっとベッドから出て、顔を洗いに洗面所へ向かった。
バシャバシャ…
櫻井「ふぅ……」
最近、鏡で自分の顔をよく見るようになった。
周りからよく爽やかだと言われるけど……
櫻井「爽やかじゃねぇよ…」
俺は汚れている。
甘いマスクを被っているから、みんな俺の本性を知らない。
このマスクを取った時の俺は……
櫻井「悪魔のような顔してるだろうなぁ…」
鏡に向かって口角を少し上げて微笑むと、俺はシェーバーを手に取り、ヒゲを剃った。
櫻井「さてと、メシはどうしようかな…」
「ん〜…しょお…?」
眠たい目を擦りながら、彼女が起き上がってきた。
櫻井「おはよう。」
「おはよ…」
櫻井「これから朝メシ作るところだけど…食べる?」
「うん…」
櫻井「了解。」
「ふわぁ…」
大きくあくびをして洗面所へ向かう彼女。
これが涼野くんだったら……
櫻井「最高なのに……」
彼女の後ろ姿を見ながら小さく呟いた。