Liar Game 〜1×5〜
第3章 出逢い、そして再会
僕が芸能界に入りたいって思ったきっかけは高校1年生の時の夏休み。
東京に住んでいる友達に会いに、地元の友達何人かと旅行しにやって来た時のことだった。
さっきまでお茶をしていたカフェでスマホを忘れてきたことを思い出した僕は、友達を待たせ、一人カフェに戻った。
無事スマホは手元に戻り、友達のところへ戻る途中のことだった。
東京の人は冷たい。
そういうイメージがあったけど…本当その通り。
ドンッ!
聖輝「すっすみません!!」
「チッ…!!」
肩がぶつかったサラリーマンの人は僕を睨みつけ舌打ちをした。
謝ったのに舌打ちされるなんて…心にグサっと刺さる。
東京はこんな人ばっかり。
周りを見ると、ほとんどの人が無の表情で街を歩いていた。
誰とも関わりたくない、話しかけるなオーラ全開だった。
そして僕が驚いたのは……
「よろしくお願いしまーす。」
目の前にティッシュ配りの人がいた。
僕は喜んでそれを受け取った。
でも、僕以外誰一人ティッシュを受け取ろうとしない。
どうして?
ポケットティッシュ貰ったらすごい便利なのに…
何で無視してるの?
僕は考えられなかった。
将来、こんなところに住むなんて考えられない。
そう思っていた。