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Liar Game 〜1×5〜

第12章 悪魔VS悪魔



櫻井「あいつさ、業界人の友達多いからいろんなお店知ってるでしょ?」


聖輝「はっはい!昨日はオシャレなレストランに連れて行ってもらいました!」


櫻井「へぇ〜よかったね。」


聖輝「はい!お店の中もすごくオシャレで、料理もすごく美味しかったです!」


櫻井「そう…」


松本さんと一緒にいられて…


本当に楽しかった……


聖輝「……。」


櫻井「どうしたの?」


聖輝「……。」


そろそろ…言わないと…


聖輝「あの…櫻井さん……あの」


ギュッ


聖輝「えっ…?」


櫻井「分かってる…きみの言いたいことは分かってるよ…」


聖輝「櫻井さん…?」


櫻井「明日…ここを出よう……」


聖輝「えっ…?」


櫻井「ここにいて1週間経ったけど…嫌がらせは1度も起こってない…」


櫻井「それに…マスコミに俺達のことを勘づかれるのも時間の問題になる。」


櫻井「だから…明日ここを出よう……」


聖輝「櫻井さん……」


櫻井さんはすごい人だ。


僕が言いたかったことを全部分かっている…


櫻井「涼野くん…」


スッ…


櫻井「もし…もし、何かあった時は必ず俺に言って?その時はすぐに事務所に相談して対処するから…」


聖輝「櫻井さん…」


櫻井「忘れないで、俺はずっと涼野くんの味方だから……」


聖輝「…はい…ありがとうございます……」


櫻井さんの言葉を聞いて、一瞬うるっときてしまった。


やっぱり櫻井さんは僕のことを考えてくれている……


『翔さんと一緒にいることをやめた方がいい。』


『あの人に依存するときみは間違いなく潰れる…』


こんなの、松本さんの考えすぎだよね……


櫻井「仕事や大学のことを考えると、チェックアウトは朝の7時半頃になるかな…」


聖輝「わぁ…起きれるかな…」


櫻井「大丈夫だよ、目覚ましかけておくから。」


聖輝「はい、お願いします。」


櫻井「今晩が…ここで2人きりでいられる最後の日だ。」


櫻井「最後だから…ゆっくり2人で過ごそう。」


聖輝「はい…」


そう言うとお互い身体を寄せ…


キスをした。

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