Liar Game 〜1×5〜
第12章 悪魔VS悪魔
〜櫻井side〜
ホテルに帰ってきた時、涼野くんの様子がいつもと違っていた。
そりゃそうだろね。
だって前の日はだーい好きな松本くんと一緒に過ごしていたんだもんね。
それだけじゃない。
涼野くんは松本の家で一夜明かした。
だって、たたまれた一昨日の洋服からあいつの部屋に飾られてるアロマの匂いがほのかに香ったからね。
さらに確信づける為に俺は鎌をかけた。
『…涼野くんさ、昨日ホテルに戻ってたの?』
『あっはっはい…早めに帰って来ました…』
あぁ…やっぱりね。
きみは嘘をついている。
隠し事や嘘をついている時、きみは時々目線を下にする癖がある。
ふふっ、きみって本当に分かりやすい子だね。
まぁ、お泊りデートすることくらい最初から分かっていたけどね。
問題は次。
突然言葉を濁らせたきみ。
涼野くんが言いたいことは何となく分かっていた。
だから話を遮って俺から離れることを提案した。
こういう結末になることも何となく予想はしていたからね。
きっと松本に何か吹き込まれたのだろう。
櫻井「クックックッ……」
俺の邪魔をする奴はたとえメンバーだとしても許さない。
櫻井「俺に楯突いたことを後悔させてやるよ…」
「翔…くん?」
櫻井「なに?智くん。」
大野「後悔させてやるって…どういうこと…?」
櫻井「ふふっ、俺の邪魔をする虫を排除するだけだよ。」
大野「排除…?」
櫻井「あなたがそこまで心配する必要はないよ。」
大野「……。」
櫻井「さてと、今日も仕事頑張っちゃいますか!」
大野「…翔くん……」
心配しなくても大丈夫だよ。
あなたを切り捨てたりしないから…
今はね。