Liar Game 〜1×5〜
第13章 生け捕り
時刻は20時。
俺はいつもの場所であの人が来るのを待った。
ブーン……
一台の車が俺の前で止まる。
ガチャッ
「遅くなってごめん。」
二宮「いや、大丈夫。」
バタンッ
俺は車に乗り込み、静かに車が発信した。
「仕事早く終わったんだな。」
二宮「えぇ、撮影が順調に進みまして。」
「そっか…こっちも早く仕事片づけられたから今日はついてるな。」
二宮「本当ですね。」
「…かず……」
ギュッ
左手で俺の右手をそっと握りしめてくる。
二宮「そういうのは着いてからにしよ?」
スッと手を解く俺。
だって片手運転で事故られたらたまったもんじゃないし。
「ははっ、そうだな…」
二宮「ねぇ、今日はどこに行くの?」
「俺の家でいい?」
二宮「ご飯は?」
「冷蔵庫に食材あるから。」
二宮「ハァ…俺が作れってことね。」
「お願いします!」
二宮「了解。」
メニューを考えていると、車はどんどん男の家へと近づいていった。