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Liar Game 〜1×5〜

第13章 生け捕り



〜聖輝side〜


1週間ぶりに我が家に帰ってきた。


部屋の空気はとても冷たく、シーンとしていた。


聖輝「今日からまた一人暮らしか…」


郵便物は思っていたほど溜まっていなかった。


聖輝「…よかった…変な手紙も来ていない…」


あれから嫌がらせは無くなった。


念のために隣に住んでいる人達に1週間のことを聞いてみると、特に変わったことはなかったとのこと。


僕はその時、友達の家に1週間泊まりに出かけていたと嘘をついた。


だって、櫻井さんとホテルに一緒にいたなんて言うと…ね……


聖輝「…また…平凡な暮らしに戻るんだ…」


いつものような…


あの暮らしが返ってくる…


聖輝「…櫻井さん……」


あなたがいてくれたから…


僕はここに帰ってこられた。


もし1人でずーっとこの部屋にいたら…


間違いなく壊れていたに違いない。


聖輝「……。」


櫻井さんに会いたいなぁ……


何してるか連絡しても……


聖輝「って、ダメダメ!櫻井さんだって忙しいんだから…」


僕はスマホをテーブルに置き、荷物の整理をした。

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