Liar Game 〜1×5〜
第13章 生け捕り
「お疲れ様でした!」
聖輝「お疲れ様でした!」
波野「涼野くん、帰ろっか。」
聖輝「はーい。」
「涼野くん、お疲れ様。」
聖輝「お疲れ様です。」
波野「あの、あなたは…?」
「私、西宝株式会社代表取締役の葛城と申します。」
聖輝「さっ西宝株式会社?!」
西宝株式会社といえば、数々の大ヒット映画を製作している大会社だ。
波野「そっそのような方がどうしてここに…?」
葛城「ここのスタジオ、今度の映画で使わせてもらおうと思って、見学していたんだ。」
聖輝「映画の撮影ですか…?」
葛城「ファッションモデルのお話だからね、本物のスタジオを借りて撮影することになってね。」
波野「なるほど…」
葛城「いやぁ〜、まさか涼野くんと会えるなんて思ってもみなかったよ。」
聖輝「いっいえ、こちらこそ…」
こんな大会社の社長さんと会えるなんて…!!
葛城「うーん……」
聖輝「どうしたんですか?」
葛城「…いいかも……」
聖輝「えっ?」
葛城「いや、近頃学園系の映画を製作しようかって話になっててね…主役のイメージが涼野くんピッタリなんだ。」
波野「イメージがピッタリ…」
葛城「製作が進んだら、是非涼野くんに映画のオファーしたいんだけど…」
聖輝「えぇっ?!映画のオファー?!」
波野「ほっ本当ですか?!」
葛城「うん!涼野くんが俳優デビューしたら間違いなく大ヒットするよ!」
聖輝「僕が…俳優……」
葛城「マネージャーさん、涼野くんと直接連絡取らせてもらいたいんですけど…」
波野「涼野くん、大丈夫?」
聖輝「はい、大丈夫です!」
葛城「よかった、じゃあこれね。」
僕は葛城さんと連絡先を交換した。
葛城「ありがとう、じゃあ僕はこれで。」
聖輝「はい、さようなら!」
波野「…さすが制作会社の社長…オシャレでカッコよかったね。」
聖輝「はい……」
映画かぁ……
僕…ものすごいアイドルになっちゃうんじゃ……
聖輝「んふふ…♡」
波野「涼野くん、絶対とは限らないからね?」
聖輝「アカデミー主演男優賞かぁ…♡」
波野「涼野くーん?もしもーし?」
聖輝「はぁ…♡」
波野「ハァ……」