Liar Game 〜1×5〜
第3章 出逢い、そして再会
というのも、あれは確か…3年前だったかな?
久々の休日で一人で買い物に出かけた時、誰かと思いっきりぶつかった。
目線を下げると、一人の男の子が尻もちをついていた。
大丈夫?って声をかけた時……
その子と目が合った。
一瞬だったけど、目を奪われた。
透き通った薄い茶色の目。
うるうるとさせたその目は…
まるで子犬が俺を見つめるような感じだった。
何だかよく分からなかったけど…それが頭から離れなくて……
手を差し伸べると、彼は手をキュッと握りしめ立ち上がった。
何だか恥ずかしそうにしゃべってたけど…俺のことバレたのかな?
周りにバレないように一応帽子を深く被っていたんだけど。
急いでる感じだったからあまり長話はせず、俺はその場を去った。
そう、ぶつかった男の子こそが涼野聖輝くんだった。
こんな偶然って重なるんだなぁ…
デビュー会見見た時本当びっくりした。
また会えるなんて思ってなかったから。
たったあれだけの出来事だけど…何でだろ、印象がものすごく強い。
正直一般人のことなんていちいち覚えてられないんだけど…
涼野くんだけは覚えていた。
だからこそ、是非会って話をしてみたかった。
今まで一緒に仕事をする機会がなかったけど…ついこの間、偶然トイレで会った。
涼野くんもびっくりしてたなぁ…
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