テキストサイズ

問題児とオタク少女

第6章 飛び交う感情

あの日からどうも変だ。

俺を避けてる。

あからさまにな。

「さっちゃん!」

呼んでみるも、

聞こえていないのか…

いや、聞こえていないふりをして、去っていってしまう。

そう。あの日からー。

篠田璃子と作戦を開始した日。

おかげで作戦中断だ。

ったく。

「どうしてくれんだよっ!」

その叫びは虚しく空へ消えていった。





あの日からどうも変だ。

私を避けているかのような態度。

あからさまにね。

「みゆ子〜♡」

抱きついてみるも、

「ちょっと…や、やめてよねっ!」

無理矢理出した感が半端ない、明るめの声で返してくる。

そう。あの日からー。

谷村悠太と作戦を開始した日。

おかげで作戦中断。

まったく。

「どうしてくれんのよっ!」

その叫びは、虚しく真っ赤な空へ消えていった。





あの日から変。

自分が変。

2人には特に気をつかってしまう。

それに、時々何かを話している。

誰にも見つからないような、空き教室でー。

あからさまに何かを隠してる?

もう。

「どうしたんだろう…」

2人に何があったの…?

(誰か教えて!!)

その悲痛な思いは夜空へ吸い込まれていくようだった。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ