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問題児とオタク少女

第3章 みんなのお道具箱?!

いや…あの…どうして?としか思えなかった。

だって!さっちゃんっていきなり呼んでくるのもおかしいし、ティッシュくださいって言うならまだしも、さ
っちゃんティッシュ!って言われたら、意味深に聞こえちゃうよね?ねぇ?

そう思っていたその時、

「さっちゃんはティッシュではありません!」

という先生の声が聞こえた。

そうそう!先生は分かってるよ!今回の担任めっちゃいいよ!!

と、心の中で、興奮していたらそれを察したのか璃子の、「笑いを堪えられませんでした」風の声(音)が聞こえて、ちょっと照れくさくなった。

璃子の笑いを機にか、クラス全体が笑いの渦に巻き込まれていた。

いつしか、隣の谷村まで笑っていた。

(いつもそうやって笑ってればいいのに…)

そう思って谷村を見ていると、あっちもこちらの視線に気づき、

「なんやねん。ちゃんと前向けよ!」

と、理不尽な注意を受けた。

いつしか私は彼に気を許してしまったのかもしれない。

「はあ?お前が前向けよ!」

という反論を笑顔でできるようになっていた。

あいつを見ると璃子みたいに、ニーっと太陽のように笑っていた。

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