
大切な人へ
第15章 お仕置き
「もっと早く様子を見にいってれば…」
『うぅん…助けてくれてありがと…』
無言の車内。オーディオがついてないのは
初めてのことだった…
「もう少し…頑張れる?」
『何ですか?』
「学校で今日の2人の処分を決める。親もきてる」
『……本人は?』
「会わせないから安心していい」
2人の両親が泣いて私に頭を下げる…
でもいいです なんて言えず黙っていた
制服は弁償 治療費とバイトを休む間の
生活費と慰謝料を後日もらう事になり示談
2人の生徒はそれまでの素行の悪さもあり
退学処分になったそうだ…
帰りも先生が送ってくれた…
もう10時を過ぎていた
そばに居ようか?って言ってくれたけど断った
明日はゆっくり休んでと言って彼は帰っていった
バタン…
ゆっくりその場所に座る…
切り傷もお腹も…心も…痛い…
下着を着けていないのが気持ち悪い…
