
大切な人へ
第17章 雨の終業式
月曜日になって朝一番で職員室に向かう
心配をかけてしまっていた担任と話した
あの日の夜学校に戻った時にも担任は居たそうだ
でも覚えていないの 誰の顔も見ていなかったから
母には何も伝えないで欲しいという
私の願いは叶えられていた
もう大丈夫だから忘れて欲しいと伝えて
試験を返してもらった
「美優ー‼大丈夫?風邪ひどかったんだね」
休んだ間紗羅はメールをくれてたけど
風邪とウソをついてるのは心苦しかった
『なかなか熱下がらなくて…
でももう大丈夫だから!ノートもありがと』
痩せたねって言う紗羅の視線から逃げるように
またすぐ戻るよって抱きつく
この日は式とHRだけで終わりだ
最近では珍しいくらいの大雨の今日は
2人の部活も筋トレだけらしく
放課後いつものように4人で話していた
話題は年末の年越しイベントに
このメンバーで行こう!というものだった
