大切な人へ
第17章 雨の終業式
幸せすぎる眠りから覚めたのは早朝だった
いつの間にか服を着せてくれたのは
横でスースーと眠る愛しい人
私の腰に腕を置いて
幼い顔で眠っている...
彼の少し長い前髪をずらして
向かい合わせに横になる
見つめる私を腰にあった腕が引き寄せる
起きちゃった?
彼の胸からはトクントクンって
優しい音がする
私は彼の心が見えない...
でも私を愛してくれていることだけはわかる
あなたはどうしたいと思ってる?
あなたを苦しめないために
私には何ができるかな...
そばにいるだけで 苦しいかな...
優しい嘘はつかないでいいから
なんでも受け止めるから...
ね? 先生...
どんな形でもいいから そばにいたいよ…