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大切な人へ

第19章 Xmas あなたは私にとって大切な人


朝10時に車で

誕生日の時と同じ文章が届いた


服も悩んで悩んで決めたんだよ?
大人っぽくなるようにって
一緒に歩いて恥ずかしくないようにって

シャツにフレアスカートとブーツにコート
髪は少し巻いてハーフアップで整えた


車に乗って目が合うと

「今日も可愛い」

微笑んでそんなこと言われたら...
キュンキュンして仕方ないんですけど!!

『そちらこそいつもかっこいいです』

ありがとって流されたけど本当だよ?

学校で他の女の子達にも人気なの
先生は多分あまり気付いてないの

授業だけじゃ分からない先生の笑顔とか
優しさとか...もうみんな気付きだしてるんだよ?


前髪で整った顔を普段隠してるのは
そんな気持ちを寄せ付けないためなんでしょ?

私だってそれくらいわかるんだから...


『今日はどこにいくの?』

「んー。気に入ってくれるといいな」

笑顔でハンドルを握る横顔にまたキュンとする

『一緒ならどこだって楽しいよ
ドラックストアだって本屋だって楽しい!』

ははって笑ってくれるとほっとする

最近先生がよく悲しい顔してるから...
それを気付かせないように微笑むから

私が思うよりも多分先生は
もっと苦しんでるよね...ごめんね





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