
大切な人へ
第19章 Xmas あなたは私にとって大切な人
「ついたよ」
そう言ったのはどこかの建物の地下駐車場
「先にランチでもいい?」
連れて来てくれたのは
その建物の中にあった可愛いカフェだった
横の中庭がきれいで奥に大きなツリーがあった
「帰るころにはライトアップしてるから寄ろうね」
またまた完璧なエスコートに
惚れなおしちゃいますから!
「そろそろ行こうか...」
時計を気にしてるってことは予約でもあるの?
もうわかるからって教えてくれない先生
でも嬉しそうに笑ってるから私も嬉しい
中を進むと建物の大きさがわかってくる
広いホールが見えてきた...
そのドアをくぐると正面には大きな幕
__‼
そこに書かれた言葉をみたとたん
涙が溢れてしまった...
急に立ち止まる私に振り返って
「泣くの早すぎだから 笑」
ハンカチを貸してくれた...だって だって
そこに書かれていたのは
___フィルハーモニーXmasコンサート
~you are a precious person to me~
『私が音楽好きなの...覚えててくれたんですか?』
多分言った気がする
勉強会の始めの方だったかな
吹奏楽でフルートしてたって
バイトがあるから諦めたけど大好きだったって
先生は優しく笑って
手を差し出してくれた
「いこ?」
