
大切な人へ
第25章 天変地異
その日の朝はいつもと変わらずやってきたんだ
2月
まだまだ寒いけど
確実に季節が変わり始めるこの時期に
私たちの関係が大きく音をたてて変わった
いつも通りの学校でみんなと授業を受けて
お昼を食べて話をして…
HRの後担任に呼ばれた
表情は硬く廊下では一言も口を聞かない
胸騒ぎがほぼ確信に変わったのは
いつもなら突き当たりの職員室まで歩くのに
もっと手前で担任が立ち止まったから
「失礼します!」
ノックと共に担任がやっと声を発したのは
校長室のドアを開けたときだった
中に進むと校長、教頭、そして…
彼の背中があった
何も言わず隣に立つ
私が先生を守るから…
