
大切な人へ
第27章 あなたと離れて
ちゅっ...
その感触に目を開けると視界が真っ暗...
ゆっくり離れていく彼がしたのはおでこにキス
びっくりしたような変な感覚に固まる私...
「ここにしてよかった?」
クスッと笑って指で唇に触れる
『...ダメ』
そう言った自分がどれくらい赤いかは想像できた
「そっか...」
視線をさげて元の位置までさがっていった
ドクンドクンって口から心臓が飛び出そう
もうとっくに自分の気持ちに気付いてる...
「お前さ...」
その声に視線をあげる
「俺の事好き?」
真っ直ぐに私を見つめる彼の切ない瞳から
目がそらせなかった...
やっぱりそうだよね...私井川くんが好きなんだ...でも
『自分の気持ちがわからない...
だって...そしたら私...ひどい...』
好きって聞かれたとき 私の頭に浮かんだのは
先生と井川くんだった...
2人とも好きだなんて...
こんなに想ってくれてる井川くんに言えない
「俺はさ...お人好しじゃないから
少しでも俺が好きならいいとか言えない。
でも、これから俺を見てくれるんなら
俺を選んでくれるんなら....
お前のことひどいとか思わない」
だからまた悩むなよって頭をガシガシされた
『十分お人好しだと思う』
「んーそうか?」
今日は井川くんも激甘dayでした
