
大切な人へ
第29章 何があったの?
「はぁ⁉怒る?なんで俺が...」
低くて不機嫌な声がとまった...
「...怒ってない。そんな怖かった?」
少し優しい声になって抱きしめてくれる
『怖いよ...ただでさえちょっと怖いのに』
「うそ 笑 どこが?傷つくわー」
低い声でちょっと笑ってる
『背高くて声低くて目つきも口も悪くて...』
「まってまって!まじでへこむし」
ちょっと情けない声になって私も笑っちゃう
『でも優しいのも知ってる。
だから大きな声出さないで?優しく言ってほしい』
「うん...じゃぁエッチしよ?」
『...え?』
「美優抱いてると気持ちよくて...しよ」
甘く優しい声に変わってる...これって特技だよね
私がこの激甘井川くんに弱いの知ってるんだよ
『じゃ...シャワーだけ浴びさせて?』
「だめ。待てない」
いやーーーー!!
私の希望は無視された...
「気持ち良かった?美優...」
ニコニコでぎゅっとしてキスをしてくる激甘くん
あれ以来ゴムもちゃんとつけてくれる
というか常に持ってるのがちょっとこわい 笑
『家にいるんだし...シャワーくらい浴びようよ』
「俺気にしないけど。美優きれいだよ」
へこむ私に彼は本当に気にしていない...
俺の愛情表現って言ってるけど...
ちょっと違うと思う
でもこんなにダイレクトに表現してくれるのって
嬉しいことだよね?
