
大切な人へ
第1章 はじまり
そんな事を考えて
ニヤけそうになるのを我慢して
先生を見上げた瞬間__
『ゔっ⁉』
廊下の窓からものすごい風‼
背中まである長い髪がブワッと舞って
何も見えなくなる
最悪…さっき綺麗にといたのに…
「おー 大丈夫?笑」
先生はクスッと笑って窓を閉めてくれた
『だっ…大丈夫です』
急いで髪をなおしながら
恥ずかしくてまた熱くなるけど
さっきの分をごまかせたかななんて思う
職員室のあるこの北校舎は
特別教室ばかりで 2階には他に
校長室と応接室があり 他の階には
音楽室や書道室などがある
私たちが向かっているのは3階の科学室
彼は科学担当で 私のクラスの副担任だ
私は2年生になってから
たまにこうして放課後に
勉強を教えてもらっている
先に行ってたけど待っても来なかったから
今日は様子を見に来たの
