
大切な人へ
第38章 音楽に溢れた文化祭
私たちのバンドは2曲目がラブバラードで
前後はかなり元気よく歌えるメジャーな曲だった
だから1曲目からホールにいる生徒も
一緒に歌ってくれて感激した
3曲目は本人のマネをして
マイクをみんなにむけたりして
ホールは熱唱に包まれた...
終って興奮したままステージを下りると
3人が迎えてくれて
「お疲れ。すっげーよかったよ」
汗をかいた私にタオルをかけてくれた彼に飛びついた
彼はちょっと照れてたけど離せとは言わなかった
テンションが冷めないまま美女コンの結果発表になり
ステージ衣装のまま並んだ
私は1位をもらうことが出来た
『嬉しいです 応援ありがとうございました』
マイクを通した私の声はかすれてガラガラで...
会場からは拍手と笑いが贈られた
クラスみんなと一緒に写った写真は
トロフィーを持った私と
後ろから抱く井川くんがセンターだ
後日それを上田くんがくれた
私たちの横には上田くんと紗羅がいて
またみんないい顔をしてた
私に頬をよせる井川くんも
それに少し赤くなって笑う私も
すごく嬉しそうで...
フォトアルバムに入ったこの写真のように
また笑いたいな
私この時すごく幸せだった
みんなと彼と音楽に囲まれて幸せだった
ごめん
