
大切な人へ
第58章 晄人さんとお友達
私も冬休みに入ってたけど
塾も家庭教師もあるから会えるのは限られてる
でも少しでも一緒にいたいから時間を作ったり
お互いの部屋によく泊まってる
一緒に寝る癖がついちゃってたよね...
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12月31日
車で2人でその場所に向かった
半時間ほど走ると自然が増えてきて
少し山道を進んで行くと素敵なロッジが見えた
『ここですか⁉すごーい!』
「周りは家もないから静かだし
初日の出も綺麗に見えるんだよ
でもいつも酔っててあんまり見た事ないけどね」
晄人さんの友達のものらしくって
年末年始はいくら騒いでもいいこの場所で
毎年飲み明かしているそうだ 笑
建物に入るとそのお友達の祐司さんが出迎えてくれた
ご挨拶とお礼を言っていると
他の人たちも集まってきて
そこには誕生日をお祝いしてくれた人たちもいた
「付き合うことになったんだってね
俺らはあの時点でそうなんだと思ってたけど」
晄人さんは少し焦ってその人達と奥に行ってしまった
祐司さんはその話を知らないみたいで
他の部屋の案内をしてくれました
2階建てで大きくてキッチンも広くて
木の匂いが心地いいな
『素敵なところですね すごく癒される』
「...晄人の言ってた通りの子だな
けがれてない子だから変な事言うなって言われた」
柔らかい表情でそう言ってみんなの元に戻る彼
晄人さんはそんなこと言ったんだ...
全然そんなことないよ
