
大切な人へ
第60章 俺が悪いから ー井川sideー
なんでいるんだよ...
ファールボールが飛んだ時
日野がいたのはわかった
ボールはとったけどそのまま倒れ込んだから
足も心配だし近づいたら...美優がいた___
驚きすぎたのとどうしていいかわからず
そのままにして戻った
「あれはないだろ...藍野さんあの後すぐ帰ったぞ」
試合終わりで清水先輩に言われた
この人は何かと俺の事を気にしてる
美優のこと心配してるんだろうけど
『よくあいつだってわかりましたね?』
この距離じゃ俺だって気付かなかったのに
「だって...よく来てるじゃん
だんだん変装していってたけどな 笑」
『...よく?』
知らなかったのか?って軽く言われた
知ってるはずないだろ
来る訳ないって思ってたし
「健気だねぇ...
いい加減お前が謝ってあげたら?
藍野さんお前の事
家族みたいに大事だからって言ってたんだぞ?
真樹ちゃんに殴られた直後なのにさ」
...... 。
先輩はその現場を見ていたらしい
真樹とその一件で別れたのは本人から聞いたそうだ
『なんで今更それを俺に言うんですか?』
「いつ言うかは俺の勝手だろ」
先輩はその後こう続けた...
「真樹ちゃんに言ってた...
井川くんを愛してあげてください
私はもう何もできないからって
周りが口出すのは藍野さんに悪いなと思っただけ
そのお守りも多分彼女からだろ?」
渉にバックに付けられた白いお守り
俺の一番のファンからだって...言ってた
