テキストサイズ

大切な人へ

第61章 願いが叶う


井川くんに見つかって帰った日

渉くんから連絡をくれた


「ごめん美優ちゃん。井川に全部話した...」

全部...
彼はどう思ったんだろう


『もう...見に行っちゃだめかな
今日私って気付かれたよね?』

「そりゃ気付くって 笑
でも次の見にきてやって?仲直りできると思うよ」

え? どうして?


「井川は謝りたいんだと思う
でも今更どう言ったらいいかわかんなくて
今日みたいな態度とったんだと思うんだ

要は甘えてるだけだから...
美優ちゃんが許せるなら会いにきてあげて」

許すもなにも...


そう言ってくれたし行ってみた 変装はして




彼は見違える様に集中して投げていた

あの高校の最後の試合の様な気迫で...



もうすぐ勝って試合が終わりそうになって
スマホがなった 渉くんなのに先輩の声だった

「今日は藍野さんの為に投げてるんだよ
こっちきて近くでおめでとうって言ってあげたら?」

先輩も井川くんに何か言ってくれたんだ...



ずっと心配してくれて


2人とも...ありがとう‼





2人にお礼を言って井川くんの方に走った



『おめでとう井川くんっ‼』



ごめんねって言ったら彼も謝ってた

怒ってないんだ...

嬉しくて嬉しくて離せなかったの

初日の出のお願いが叶ったから...


井川くんと仲直りできますようにって





ストーリーメニュー

TOPTOPへ