大切な人へ
第7章 ハプニング
_え? クラクラするけど…痛くない
目を開けると私のバックが転がっていた
「はぁ… 大丈夫?」
耳元で突然の先生の声に驚く…
私だけじゃない体温 体がぎゅっと支えられてる…
『…‼ ごっ‼ごめんなさいっ』
状況が解りとっさに先生から離れようとする
が…まだクラクラしていて軽く支えられる
彼は落ちてきた私を受けとめてくれていた…
「目、回った?」
クスクス笑う先生の声が近い
気持ち悪い…でも先生待たせてるし
ずっとこっちを向いていた理由に気が付き
あわててそれを離した‼
私はずっと彼の遠い方の肩を握っていたのだ
おかげで至近距離のまま動けなかったらしい
「ごめんなさいっ すみません‼」
謝り続ける私に大丈夫 と言って
先に落ちていたバックを取ってくれた
恥ずかしすぎる…茹で上がる私…
差し出されたバックに手を伸ばす
カクンっと左足の爪先が落ちた… 『ヤッ‼』
「も~危ないなぁ…サンダルだから?」
また落ちかけた私を下から持ち上げる先生
でも今度は私が動けない…だって先生の手…
『あの…』
私の胸をぎゅっと握る彼の手に触れる
「わっ‼ごめん‼」
慌てて手を離して謝る先生
「わざとじゃないから…ごめん」
『いえ…私こそ何度も…すみません』
…… 。 気まずい沈黙