
大切な人へ
第7章 ハプニング
「手繋ぐのと抱っこ、どっちがいい?」
『……へ?』
何を言ってますか?
「答えないなら抱っこ。危なくて仕方ない…」
『えぇっ⁉待って!やっ……』
そう言って彼は軽々私をお姫様抱っこして
階段を降り始めた
『やだっ…重いから‼』
「全然重くないし 笑」
……‼
ほらっと立ち止まり その場でヒザを屈伸させた
『ひゃぁっ‼』
急に体が落ちる感覚に驚き 思わず彼に抱きつく
「軽い軽い」
そう言って彼はまた階段を降りていく…
抱きついたままで
先生がものすごく近すぎて…
ドキドキしすぎてうまく息ができない
______________
「はいっ降ろすよ?」
1階につき立たせてくれる…
小さくお礼を言ってうつむく私
嬉しいよりも恥ずかしいが勝ちすぎだよ…
彼は何食わぬ顔でまた歩き出し
私もあとを着いていこうと一歩踏み出す
_______ズキッ‼
ゔっ…… 足…痛い 涙
