大切な人へ
第8章 いらっしゃいませ
パタン…
「あのさ…」
後から入ってきた先生がドアの前で立ち止まる
「男を簡単に家に入れちゃダメだよ?」
真剣なトーンに固まってしまう…
「俺みたいなのばっかりじゃないから!
1人暮らしだし気をつけろよー」
ぱっと表情を変えて おじゃまします と靴を脱ぎ
私を追い越して入っていってしまう
「すっきりした部屋だな」
『人が来たの初めてです。親も友達も』
そう言ったら先生は少し驚いていた
『まず手洗ってください!足触ったし!』
そう言って洗面所へ押し込んだ
その間にベッドをなおして私も手を洗う
『適当に座って下さいね テレビでも見てて』
髪を上げてエプロンをし、お米を洗う
『コーヒー入れましょうか?』
いいの?と喜んでいるので準備する
なんだか…彼氏みたい 笑
「すごいな…全部自分でやってるんでしょ?」
『先生も一緒でしょ?』
「俺料理はほぼしないから」
『外食だと太りませんか?太ってないけど』
「その分体動かすしね ジムとか」
『すごい!私運動音痴だから陸上とかも尊敬します』
「苦手そう 笑」
先生はテレビもつけずに料理をする私と
ずっと話しをしてくれた