
飴と鞭と甘いワナ
第3章 scene Ⅲ
「だって、親しくもないくせに…」
あ、これって…何か俺、焼きもち?
いや違う!そんな訳…ない
「えー…だって、“相葉さん“ は何か違うし、“雅紀くん“ も馴れ馴れしいし
…だから、“相葉ちゃん“ ?」
「あ、…っそ」
「で、何かあったの?」
話が戻ってしまった
「別に…何もありませんよ」
「ふーん…?」
意味ありげに笑うの、止めてくれないかな
それでなくたって、雅紀の事でモヤモヤしてるのに
あの時、雅紀に触れた事は後悔してない
だけど恥ずかしくなって
事務的になってしまった後処理と
何となく話しにくくなって、ほぼ無言でカットして
挙げ句にはポイッと有無を言わさず裏口から出してしまった
これだけでも、充分最低な事してるっつーのに
今日は今日で昼飯呼び出しといて
…この結果、だよ
そりゃね、昼飯代浮いたのはラッキーだったし
自販機で手ぇ出したら、缶コーヒーまであっさり買ってくれちゃって
終いには “リベンジさせて“ と来た
