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第1章 【cast1】ミク


 

ある定休日、従業員みんなでご飯に行くことになった。


時間に合わせて集合場所に行くと、まだ星司しか来ていなかった。


「おつかれー」

「あ、おつかれっす…」


星司は年齢は上だけど、俺の方が先に店にいたから立場的には後輩。

だから年下の俺にも敬語を使う。


「誰とメ~ル?」


俺が声をかけるまで真剣に携帯をいじっていた星司に、俺はわざと聞いてみた。


「いやー」

「真央ちゃんでしょ?」


俺ってもしかしてMなのかな?

聞かなきゃいいのに、どうせ後で落ち込むのに、なんて思いながら聞かずにはいられない。


「いや…、真央はあんまりメール返ってこないんで…」


「え?」

「たまに返信早いときもあるけど、基本的に次の日まで返ってこないし、ひどいときは次のメール送るまで音沙汰なしっすよ。おかしくないすか!?」


普段あまりオシャベリじゃない星司が、珍しく興奮した様子で話した。


 

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