テキストサイズ

Cream Puff

第1章 1

〜ねぇ。〜

「まーくん」

何度呼んでも、「んー?」しか返ってこないんだ。

……ひどいよ。

いつもなら、「和、どうしたの?」とか、「可愛いねえ」とか言ってくれるのに。

俺に不満があるなら言ってくれりゃいくらでも直すのにさ。

なんでそんな曖昧な返事しか返してくれないんだよ。

怒るよ?俺だってそんなに心は広くない。

持ち合わせた言葉じゃ、自分の気持ちをストレートに伝えられないし。

「バカっ」

それだけ言って、コントローラーを乱暴に投げ付けた。

コントローラーは丁度まーくんの頭にぶつかった。

…やば、って思った時には少し遅くて。

まーくんに捕まってた。

「なーに?そんなにかまって欲しかった?」

「ち、違っ…」

くないのに。

違くないよ。

かまって欲しいよ。

だって、二人きりのオフ。

ひさびさなのに。

なんでまーくんは、ずっとゴロゴロしてるの。

俺と一緒になんかしたいって思わないの?

おかしいよ。

こんなの、恋人じゃないじゃん。

「…ほんっと、可愛いなぁ。」

って、俺の顎を掴んで無理矢理上を向かせた。

「和、今から何するかわかる?」

真剣で、真っ直ぐな瞳。

「し、知らない…」

視線を一ミリでも外せば、まーくんは無理矢理キスしてくる。

「んっ、んーっ…」

ちょっと長めで、乱暴なキスが終わったあと、まーくんは俺を抱き締めた。

サラサラの茶髪が俺の頬を擽る。

「和が疲れてると思ったから我慢してたけど、やーめた。」

「え…?」

「……愛してるよ。和。」

「ん、ちょ、あほーっ」

…いつものオフが、やっと始まる。

end

ストーリーメニュー

TOPTOPへ