魔王の恋愛事情
第8章 ロールキャベツ男子②
私は、呆れたようにため息をつくと――――…東口を睨む…
「私は、君に好かれるような事はしていないつもりなんですがね…」
すると彼は私の足元に跪く…
「貴方は…冷たく突き放したモノに最後は優しく手をさしのばす―――――…
そして…差し伸ばした手は離さない…見捨てない…愛してくれる―――――…って事を知っているだけです…」
「はぁ?意味が解りません」
彼は私の靴を優しく撫でると…唇を寄せる…
「国木田会長―――――…
公園で拾った猫は…元気にしてますか?」
私は、その時―――――…
愛されていると実感している人間の目を初めて見た気がした―――――――…
【END】