パパ、もう一度抱きしめて
第8章 我が家の大ニュース!
あれから何日かたち、九月も終わりに近づいていた。
遼太郎さんとはあれきり会う事もなく、私の日常は相変わらずパパにべったりだった。
そんなある日。家族で夕食を食べていると、ママが箸を置いて膝に手を乗せた。
「梓、聞いてちょうだい」
「え」
その時私は大好きなエビフライを頬張りながら、ママのかしこまった様子に、何かな?ぐらいにしか思っていなかった。
けれど事態を知って、私はパニックになる。
「ママね、妊娠したの。梓に弟か妹ができるのよ」
「うそっ…!!」