パパ、もう一度抱きしめて
第13章 高めあう恋愛の先に…
五年後ー
ここはとある国際飛行場。
滑走路には、今まさに飛び立とうとするジェット機の姿があった。
ざわざわ…
やがて、キャビンアテンダントによるアナウンスが始まった。
乗客達は彼女を見つめ、静かに耳を傾ける。
その美しく、凜とした姿勢と笑顔は、間違いなく安心感を与えていた。
「皆さま、今日も○○航空770便、ロンドン行きを御利用くださいまして、ありがとうございます。
この便の機長は
マーク ワトニー、私は客室を担当いたします荻野梓(オギノアズサ)でございます。
それでは、まもなく離陸いたします。
お腰もとのシートベルトを…」
end.