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パパ、もう一度抱きしめて

第8章 我が家の大ニュース!


「梓、もう食べないの?」


「待ちなさい、梓」

二人の声を背に、私は急いで自分の部屋へ駆け上がる。

ドサッ

勢いよくベッドに突っ伏した。
何も考えたくなかった。何も…。


そこへトントンとノックの音がして、パパが入って来た。


「ちょっといいかな」

「…」


パパは私の側に腰掛けると、穏やかな口調で話し出した。


「梓、ママが妊娠したのがそんなにショックか?」

コクリと頷く私の目尻から、涙がつーっと伝った。

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