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迷霧

第3章 3

 オレたちが凛音さんを探しにトイレへ行ったあと、鈴原さんを含め、昭さんたちも凛音さんを探しに休憩所へ行ったらしい。


「休憩所には誰もいなかった。で、念のために建物の裏側へ回ったら細い獣道があって……」


 昭さんたちは迷わずその獣道に入って行ったという。しかし歩いていくうちになぜか霧が薄くなっていって、視界が見えやすくなったとか。


「周りは森が広がっていた。青空も見えたよ。ちょっと上り坂になっていて、どんどん進むと朽ちた鳥居が見えたんだ」

「……鳥居……」

「そこに彼女の免許証が落ちていた」


 免許証は鈴原さんが確認したらしい。
 とりあえずオレたちに知らせようと、昭さんだけ戻ってきたそうだ。


「免許証が落ちたのが偶然ならいいけど……」


 なんだか胸騒ぎがして、オレたちは昭さんの案内でその鳥居へと向かった。


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