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迷霧

第3章 3

「オレは小野 陽太(おの ひなた)、18歳。影山先輩と同じ大学に通ってます。趣味は先輩と同じ、バイクです」


 なんか自己紹介って恥ずかしいな……。


「へぇ~、二人はめっちゃ仲良しなんやなっ」


 オレと影山先輩を交互に見てにやつく、朱里さん。まさか変なこと考えてませんよね……?
 てか、昭さんたちはどんな関係なんだろう。共通点はあまりなさそうな……。


「あ、家だ!」


 空くんの一言で聞くタイミングを逃してしまった。そうだ、今はゆっくり雑談している余裕はなかったんだ。


 森を抜けると、急に開けた場所に出た。
 民家がポツポツとあって、畑や田んぼもある。赤い屋根の家は森の入口そばにあった。そして敷地内には軽自動車が一台止まっていた。


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