LIFE
第10章 I miss you *別れの時*
side n
部活が終わって片付けてたら珍しく優香が話しかけてきた。
「おつかれ!」
「おー。あれ?なんかご機嫌?」
「そう?」
少し前に彼氏が出来たと話してきた。
優香は年上の人がタイプだったから同級生なんてガキ、って言ってたのに新しい彼は同級生。
しかも何度断ってもアタックしてきたとかで優香曰く、押しに負けた…らしい。
なんだかんだいっても嬉しそうな優香を見て、よかったな、って思ったんだ。
「今日は彼は?」
「待ってる。」
「じゃあ急いで帰る支度しなよ。」
「うん。」
「ニノは、そういう話ないの?」
「ないねぇ。」
「おもしろくないなぁ。
でも私思ったの。やっぱり女は愛されてこそ、だわ。」
「そっか。確かに今の優香、イキイキしてるしな。
よかったな。恋する乙女ちゃん?」
「へへ。そーゆー事!
ニノもさ、恋をしなさい。
命短し…だよ?」
そう言って立ち去る優香を見て思う。
女は強えーなーって。