
LIFE
第15章 見つめていたい〜秘密の場所〜
* a eyes *
駅に着いてしまうまでなにも話せなかったから、少し先をまだ進む…かといって特にあてもなく歩き続けて。
「二宮くん…時間、大丈夫?」
後ろを振り向くとこくんと頷いた。
公園の周りをうろうろして、歩くスピードを緩めて二宮くんに思い切って言う。
「二宮くん。
あ…あのさ…
俺…
二宮くんのこと…
好き…に…
なっちゃって…」
「……」
「こんなこと言われても困るかもしれないけど…
伝えておきたくて…」
う…
もう言葉が続かない。
歩くのをやめてしまった俺たちはそのままその場に立ち尽くしてしまった。
俯いてる二宮くんの表情はわからない。
髪の毛を掻き上げてもいいものかと触るのを躊躇していたら小さな声がする。
