LIFE
第19章 つかまえたい!〜scene2〜
なにを言ってるんだろう。
ポカンと相葉くんを見るけどいたって普通で時々俺の方を見て微笑む。
相手って?
お酒の?
夜の?
なにか言おうと思うだけで言葉が出てこない。
駅に着くと、お腹空いたと言う相葉くんが目の前のコンビニに入って適当に夕飯にと手にしたカゴに弁当やサラダを放り込む。
「二宮さんは?」
「うん、じゃあこれ。」
「これだけ?」
サラダとおつまみになりそうな乾き物を渡して、
「ビールはある。」
と言うと、じゃあここは俺が払います、とレジへ。
レジ近くのものも何個か買ってお店を後にした。
「あ、お前、泊まるつもり?」
「はい。ダメですか?」
「んや、いーよ。
下着も買えばよかったな。
俺の買い置きがあるか…」
「大丈夫です!持ってきましたからっ。」
…
なに?
ニコニコして平然とすごいこと言ってないか?
「泊まるつもりで朝出てきたのかよ?」
「はい。」
…
「こっちでしたっけー?」
少し前を歩く相葉くんの後を歩いてたら振り向きパアッと輝く笑顔。
ニコニコ
俺もつられてニコニコ。
俺は今日、こいつから逃げられなかったのかな。
でも確かなことがひとつ。
こいつと一緒にいれるのがなんだかすげー嬉しい。