LIFE
第22章 つかまえたい!〜scene5〜
あれから何週も週末が通り過ぎて行った。
最初の週末は心配で死にそうだった。
心配というか心労というか。
あの夜。
今となっては随分前のことな気がするあの夜。
あんなやり取りがあったから俺は俺なりに自分の気持ちを整理しようと。
自分の気持ちに向き合った。
二宮さんに言われた男同志ってことも改めて考えた。
そこは二宮さんが気にしてるほど俺は気にしてないと思う。
それは二宮さんだからなのかな。
好きになっちゃったんだから。
思い返してわかったのは、あの時、二宮さんの過去にヤキモチを妬いたってこと。
ヤキモチというよりやっぱりそこは二宮さんが感じた通り、嫌悪感。
二宮さんの過去の恋愛、行為すべてを拒絶したくなった。
それほど好きになってたのかと自分でも驚いた。
二宮さんは自分の恋愛歴に対して俺が拒否ってると思ったんだよね。
それは想像したくもないし、フタをしておきたい。
だけどお互い様ってね。
俺にもそれなりに過去はある訳で。
その俺の恋愛歴に二宮さんがヤキモチを妬かないってのなら、話は別だけど。
その恋愛歴が奔放だったから気にしてるんだよね、二宮さんは。
そこはちゃんと言ってあげようと思う。
気にしてないことはないけど、二宮さんが思ってるようなのはないよ、できるならこれからは俺だけを見てね、って。