
LIFE
第3章 まだ恋は始まらない〜出会ってしまったふたり〜
雅紀は声にならない声で喘いで、何度も身体をビクンと震わせて俺にその長い腕を絡ませた。
お互いに快感を拾いながら最果てへと昇って。
その間、今までに感じたことのない満たされている感覚が自分の中にあるのに気づくと何故か泣きそうになった。
ただ、しあわせだと感じる。
雅紀、雅紀と何度も名前を呼んで白濁は吐き出された。
ふたり、ほとんど同時に。
まどろんでしばらくすると、雅紀はベッドを降りて貸していた風呂上がりの服じゃなく、着て来たシャツに腕を通した。
「え…帰んの?」
「うん。まだ電車あるし。」
引き止めたいのに言葉が出ない俺に雅紀が言った。
「ね。
また会える?」
「うん。
会いたい。」
「よかった。」
心からの言葉に聞こえたから、帰り支度をしているのを横目で見ながら苦しくなっていた胸が和らいでいく。
「雅紀がなんにもなかったら来週末も来て…?」
「いいの?」
「いいもなにも。
来て欲しいんだ。」
「わかった。」
苦笑いを浮かべて雅紀は寝室を出る。
とぼとぼと後ろをついていき玄関で見送る。
「じゃあ…またね。」
「うん。また。」
パタンとドアが閉まって。
ドアを見つめながら、このもの寂しい気持ちを秋のせいにした。
お互いに快感を拾いながら最果てへと昇って。
その間、今までに感じたことのない満たされている感覚が自分の中にあるのに気づくと何故か泣きそうになった。
ただ、しあわせだと感じる。
雅紀、雅紀と何度も名前を呼んで白濁は吐き出された。
ふたり、ほとんど同時に。
まどろんでしばらくすると、雅紀はベッドを降りて貸していた風呂上がりの服じゃなく、着て来たシャツに腕を通した。
「え…帰んの?」
「うん。まだ電車あるし。」
引き止めたいのに言葉が出ない俺に雅紀が言った。
「ね。
また会える?」
「うん。
会いたい。」
「よかった。」
心からの言葉に聞こえたから、帰り支度をしているのを横目で見ながら苦しくなっていた胸が和らいでいく。
「雅紀がなんにもなかったら来週末も来て…?」
「いいの?」
「いいもなにも。
来て欲しいんだ。」
「わかった。」
苦笑いを浮かべて雅紀は寝室を出る。
とぼとぼと後ろをついていき玄関で見送る。
「じゃあ…またね。」
「うん。また。」
パタンとドアが閉まって。
ドアを見つめながら、このもの寂しい気持ちを秋のせいにした。
