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第6章 執事たち

 松とまりんと真綾は、三人で控え室に入る。


「じゃあ、あの時、顔を出したのは真綾さん?」と、まりんは目を丸くする。


「はい、その時にあなたの顔を見て、なんか見覚えあるなと……」


 エステサロンでまりんの担当をしたのが真綾だった。


「じゃあ、私の服を運んだ時に松さんが、パンツをポケットの中に?」


「だからやってないって!!」


 松の変態疑惑は晴れてはいなかった。


 真綾はひとつ疑問に思ったことがあった。


『あれ? さっき、厨房でムエちゃん、酔いつぶれてたわよね? さっき駆け込んできたムエちゃんは……誰?』


 そう、ムエちゃんは、麦を漬け込んだだけの焼酎で、へべれけっていた。


 しかし、ムエちゃんは、ついさっき、厨房に飛び込んできた。


 そんな、すぐに酒が抜けるものなのか?


 それとも……。


「ドッペルゲンガー?」


 想像は広かった。



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