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　近寄ると、髪の長い５０代くらいの女性、茶色く髪を染めたショートの今風の２０代の男性に、セミロングの、目のパッチリした２０代くらいの女性だった。


「あ……」と、男性が声を上げた。


　まりんと真綾は会釈すると、三人にも同じ様に頭を下げた。


「あの……ひょっとしたら、ここに監禁されてました？」と、まりんが言うと、三人はそれぞれの顔を見合わせた。


「あ……ここって……どこなんです!?　あなた方は？」と、若い女性が恐る恐るそう聞くと、真綾が答える。


「わかりません。でも、危険な所はございませんよ」


　すると、男性が口を開く。


「でも、ちょっと前に壁にへばりついている女性がいましたよ……なんか気味悪くて……」


　壁にへばりつく女性!?


　まりんと真綾の脳裏には、ヤモリのように壁を這う妖怪的な女の姿が写った。


「でも、よかったです。他に話せる人がいて安心しました」と、５０代の女性が胸に手を当ててホッとした表情で言った。


「今までどうされてたんですか？」と、真綾が尋ねる。


　三人は今まであったことを話しはじめた。