テキストサイズ

BOXルーム

第2章 F☆MIX

 るかは口に左手を当て、右手人差し指で下里を指した。


「ああああ!! ゲリベンだぁーー!!」


 るかは、高笑いし、下里は自らの頭を押さえる。


 下里が会いたかったマイFは、るかだった。


「ねえねえ、聞いて!! このシーモンねえ、名前が下里勉っていって、下に里に勉強の勉でゲリベンて読めるんだよ!!」


 食い付く所が違っていた。


 まりんは、そのテンションにやや引き気味だった。


 下里はF☆MIXを通じて「るか」の事が気になっていた。


 先日、会社社長である夫を亡くし、その事をあっけらかんと赤裸裸にFダイアリー(エフミの日記欄)に書き込んでいたのを知って慰めのコメントを残していた。


 日記では淑やかな人妻を演じているるかに、下里は『絶対に素敵な人だ』と、金品被害の無い文面詐欺にあっていた。 


「ねえ、あそこで寝てる二人もそうなのかな?」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ