テキストサイズ

BOXルーム

第8章 純化からの挑戦状

 画面の横に埋め込まれている、リモコンに目を取られる。


「あ、私、ホルモン玉子とロンリーチャップリン歌いたい」


「カラオケじゃないって!! 今度は漢字を変えましたね!? なんなんすかホルモン玉子って!」


 ピイコの暴走に、やや疲れ気味だった。


「電源と音声とチャンネルしかないですよ」


 のたまんはパカッとリモコンを外す。どうやら、壁からの取り外しが可能のようだ。


「一度、電源入れてみます?」


「あ、お願いします。なんかあるかもしれませんし」


 のたまんが電源ボタンを押す。


「アダルトビデオが出たらどうするぅ〜美女が二人いるし、変な気おこさないでよぉ〜」


 ピイコはシャツの襟元を肩にずらし、さりげなくブラジャーの肩紐をチラつかせる。


「展開の方向性に問題が生じますので、これ以上やめて下さい……誰、こんなキャラ放り込んだの……」


 とは言うものの、チラチラと目がいく、ホルモン王子。


 のたまんが画面にリモコンの先を向け、赤い電源ボタンを押す。


『ブイィン……』


 ブラウン管テレビの音がした。



 ………………………………(沈黙)……………………………………………………………………………………………………………………(2分経過)……………………



ストーリーメニュー

TOPTOPへ